糖尿病を知れば糖尿病なんて怖くない。怖いのは糖尿病に対する無関心。糖尿病に関心を持つことが糖尿病対策の第一歩。

糖尿病奮闘記

低血糖でブドウ糖静脈注射(入院生活7日目)

午後10時、病室でテレビを見ていると、いつものように低血糖の症状が出てきました。普段なら低血糖症状がでてきたらコーラを飲んで対処するのですが、主治医から病院で低血糖症状が起こったら、すぐに看護士さんに連絡してと言われていたし、本当にこの症状が低血糖症状であることの確認したかったため、看護士さんに連絡して血糖値を測定してもらいました。その結果、血糖値は「63」とやはり低血糖でした。20%のブドウ糖を2本静脈注射してもらい、症状は即座に治まりました。

そこでもう一度、低血糖について調べていていくと、以前から自分の心が壊れていくパニック障害についての不安が解消されたのです。私の場合、低血糖の症状は何ともいえない恐怖感が生まれるところから始まるのです。うまく言えなのですが、ジェットコースターで頂上から一気に下降する瞬間のような、フラッとした感じです。そこから手が振るえ、そして動悸が激しくなり、冷や汗をかくようになります。


人間の身体は低血糖の時には二重、三重の回避システムを用意しているそうです。

1.血糖値が約80mg/dLをきると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌が極端に低下する。

2.次に約65-70mg/dLに低下すると、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴン、アドレナリンが大量に
 放出され始める。

3.さらに約60-65mg/dLに低下すると、三番目の血糖値を上げるホルモン、成長ホルモンが放出される。

4.最後に60mg/dLをきるようになると、最後の血糖値を上げるホルモン、コルチゾールの分泌が亢進する。

血糖値が50mg/dlを下回ると、大脳のエネルギー代謝が維持できなくなり、精神症状をおこしはじめ、さらには意識消失を引き起こし、重篤な場合は死に至ります。しかし、人間の身体にはこのような回避システムが血糖値50mg/dLにいたるのを防いでいるため、通常は低血糖症になっても意識に異常をきたすには至らないそうです。

その代わりとして、アドレナリンが大量放出されることに伴い、交感神経刺激症状があらわれるそうです。すなわち、低血糖症状の冷や汗、動悸、手のふるえ、そして「死ぬかもしれないという恐怖感」は血糖値が低くなっていて、いま命の危険にさらされているということを認識させるために、出ている症状だと思います。

また、脳はあまりに頻回に低血糖状態を検出すると疲れてしまい、ある程度の低血糖症では回避システムを働かないようになるそうです。つまり、50mg/dLをきっても発動しないようになると、低血糖発作をおこさないまま精神の異常がはじまる。10-20mg/dLをきっても発動しなくなると、低血糖発作をおこさないまま意識がなくなり死亡することもあるそうです。

逆に管理がうまくいっていない糖尿病患者は、脳はあまりに高血糖状態が続くため麻痺してしまい、100mg/dL前後のような普通は低血糖とはみなされないような糖濃度でも低血糖発作をおこしてしまうそうです。

つまり、わたしがパニック障害だと思っていた心が壊れるような感覚は、例え、その時の血糖値が「105」と正常だったけど、血糖コントロールが不良だったため、脳が麻痺していて、低血糖症状である交感神経刺激症状を起こしてたのであれば、すべて説明がつきます。

私の場合、不安が襲った時は低血糖で症状である可能性が高いのです。それさえ知っていれば、もう何も怖いことはありません。事実、低血糖を起こした後に、血糖値をあげると何とも言えない安堵感を覚えます。これは命の危機から脱出したことを脳が認識したのではないでしょうか?


最後になぜ、病院で規則正しい生活をして、同じ時間に同じカロリーの食事をとり、そして同じ量のインシュリンを注射しているのに低血糖を起こすのか?

いま、考えられるのは「温泉」。

週末は病院のお風呂が閉まっているので、こっそり病院を抜け出して近くの銭湯に行き、温泉成分のお風呂にゆっくりと入ったのです。それで、体内に注射したインシュリンの効きが良くなり、そして血糖値が下がりすぎたのだと思っています。

「温泉」は糖尿病に効果はありそうです。自分で体験すると何も疑う余地はありません。






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更新日 : 2006年11月20日 11:01




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