糖尿病を知れば糖尿病なんて怖くない。怖いのは糖尿病に対する無関心。糖尿病に関心を持つことが糖尿病対策の第一歩。

糖尿病奮闘記

1型糖尿病と2型糖尿病

今回は、ちとデリケートな話をデリカシーなく書こうと思っています。それは「1型糖尿病」と「2型糖尿病」の垣根の話しです。

いままでわたしは発病の原因や発病の時期などの違いはあるけれど、1型糖尿病も2型糖尿病も同じ糖尿病患者なので、「糖尿病患者」としては特に変わりはないと思っていました。しかし、いろいろな話を聞くと、1型糖尿病患者の方は2型糖尿病患者と一緒にして欲しくないという思いを持ってる方が結構いらっしゃるみたいです。確かに以前、1型糖尿病患者の会合に参加したときに、2型糖尿病患者のわたしは孤独を感じたことがあり、私なりに少し考えてみました。

1型糖尿病患者の方が2型糖尿病患者と区別したい気持ちの中に、「糖尿病になったのは2型糖尿病患者のように自己管理が出来ない人じゃない」というものが強いのではないでしょうか?(もちろんわたしの勝手な想像です。違っていたら申し訳ないのですが・・・)

糖尿病は1型、2型、IDDM、NIDDMと呼び方は様々です。医学の世界ではこれらの違いを明確にして、治療方法や心のケアの方法などを日々研究されています。しかし社会の一員として考えると、世間は1型、2型、IDDM、NIDDMと一括りに「糖尿病患者」として接します。

わたしは2型糖尿病患者で毎日3回インシュリンを打っていますが、それが1型だろうと2型だろうと周囲の評価は変わりません。同じ仕事で同じ成果を上げたとしても、1型だから評価を上げてあげよう、2型だから評価を下げようなんてことはありません。

社会の一員としては1型、2型、IDDM、NIDDMも同じ「糖尿病」として扱われていると思っています。あまりいい例えではないのですが、タバコを吸っていない人が肺がんになっても、タバコを吸ってる人が肺がんになっても世間では同じ肺がんとして扱います。タバコを吸っている人が肺がんになっても自業自得だと思う人はあまりいないと思います。それが糖尿病については少し事情が違います。

話しがそれるのですが、わたしが入院しているときに感じたのが、2型糖尿病で入院している人は自営業の方が多いと言うことです。生きていくために必死で、体調が悪くても病院に行く時間も惜しんで仕事を続け、その結果、糖尿病になってしまったのだと思っています。2型糖尿病は自己管理ができない人がなるというイメージが強いのですが、生活するため、生きていくために頑張り続けた結果、糖尿病になってしまった人も多いと思っています。これは自営業の方だけではなく、責任のある仕事を任せられたサラリーマンでも同じだと思っています。

で、何が言いたいのかと言うと、一番の問題はやはり世間の糖尿病に対する誤解と偏見だと思います。1型糖尿病患者の方が2型糖尿病患者と区別したいのは、少しでも世間の誤解から開放されたいからではないでしょうか?すなわち世間の人が正しく糖尿病を理解し、そして正しく糖尿病患者と付き合ってもらえれば、この問題は軽減していくと思っています。

1型糖尿病患者さんの集まりのヤングの会は1型糖尿病患者と2型糖尿病患者を区別するためにあるのではなく、世間から同じような偏見や誤解で苦しんでいる人たちが助け合っている会だと思っています。

1型糖尿病、2型糖尿病、それぞれに問題や悩みがあります。少なくとも、糖尿病患者同士が型の違いで理解しあえないような、そんな状況減っていけばいいな~と思っています。






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更新日 : 2007年5月19日 16:15

ミクシィのヘルツさんのコメントを引用
私もこのような気持ちです。

おなじことを書かせてもらいますが糖尿病の病態を認識されることを願います。

以下 引用文

自分としては『2型だけどインスリンを打っているからIDDMだ』
と言うのには激しく違和感がありますね。

自分がなぜそう思うから至極単純。

IDDMって何の略称でしょうか?
⇒『Insulin Dependent Diabetes Mellitus』の略称ですよね。

では、NIDDMって何の略称でしょうか?
⇒『Non Insulin Dependent Diabetes Mellitus』ですね。

次に、Insulin Dependent Diabetes Mellitusを和訳すると?
⇒『インスリン依存型糖尿病』となりますよね。

では、Non Insulin Dependent Diabetes Mellitusは?
⇒『インスリン非依存型糖尿病』ですよね。

双方共に『〜型糖尿病』という文言を含んでいますよね。
これって即ち、IDDMやNIDDMという単語・略称はあくまでも
病気の種別を表す言葉であって
病態を表す言葉ではないでしょ、と思うのですが。

自分はそういう認識なので、
1型だからインスリンを用いているのと
2型だけど諸事情(病態等)によりインスリンを用いているのでは
根本的に話が違うんじゃないか、と。


論点となっている主張の『IDDM』の部分を
和訳した文言に置き換えると判り易いかな。

『2型だけどインスリンを打っているからインスリン依存型糖尿病だ』
↑なんか変じゃないでしょうか。

『2型だけどインスリンに依存している状態です』
↑ならば筋が通っていると思いますけど。

IDやNIDといった『インスリン依存』、『インスリン非依存』を意味する
略称が存在するなら、それを用いれば話が早いと思うんですけどね。
(末尾から『糖尿病』を表すDMを外したもの)

『2型だけどインスリンを打っている、いわゆるIDな状態です』
ってね。

投稿者 くぅ : 2007年5月20日 10:36

すいません。
コメントがいっぱい入ってしまってますね。。
削除して下さい(^_^;)

投稿者 くぅ : 2007年5月20日 20:08

くぅさん。

コメントありがとうございます。

くぅさんのおっしゃられる事は理解しています。(正しくは理解していると言ったほうがいいでしょうか?)

ただ今回、私が考えたことは、くぅさんがそこまでIDDMとNIDDMの呼び方を気にする原因についてなのです。

2型糖尿病患者で『2型だけどインスリンを打っているからインスリン依存型糖尿病だ』という事が、私はそんなに違和感があるとは思わないのです。

もちろん、くぅさんがおっしゃられるように、『2型だけどインスリンに依存している状態です』という伝え方をするほうがより正しいと思いますが、だからと言って2型糖尿病患者でインシュリンを打っている人がIDDMを使うことにそれほど抵抗は感じません。

ただ、わたしが気になったのはなぜ、2型糖尿病患者がIDDMという言葉を使うことがそんなに許せないのかということです。誰に対して、どんな誤解をうむから許せないのでしょうか?

私は勝手ながらその原因を世の中の人の糖尿病に対する誤解と偏見からではないかと思っています。裏返して言えば、世間の人に正しく糖尿病を知ってもらいたいということではないでしょうか?

もしそうならば、2型糖尿病患者がIDDMを語ることで2型糖尿病患者を受け入れることができないというのであるならば、それは怒りの矛先が違うような気がしているのです。

2型糖尿病患者がIDDMと使わなければ、それで問題はすべて解決するのでしょうか?私はそうは思わないのです。私はIDDMという言葉の使い方よりも、世の中の人に1型糖尿病と2型糖尿病の違いを正しく伝えていくことが、この問題の解決方法のひとつではないかと思っています。

正直わたしは今まで、IDDMという言葉にそれほど敏感ではなく、わたしがIDDMをいう言葉を使うことによって傷つけてしまった1型糖尿病の方には大変申し訳なく思います。


あと、同じコメントは削除させていただきました・・・。

投稿者 はしもと : 2007年5月21日 20:33

ごめんなさい。

ひとつだけ言わせてください。

私は医学的な意味での違いを考えてるだけなんです・・・。

2型さんを決して非難していないし、2型糖尿病の方も悩んでいるとDMサークルでも仲良くなれて嬉しかったのですがバッシングに耐え切れず、退会してしまいました。

○1型糖尿病 IDDM Insulin Dependent Diabetes Mellitus(インスリン依存型糖尿病)
○2型糖尿病 NIDDM Non Insulin Dependent Diabetes Mellitus(インスリン非依存型糖尿病)

私も血糖コントロールのために毎日運動をしています。

その努力は1型も2型も同じです。

ただ、1型糖尿病は医学的に言って、どんなに運動しようが摂生しようがインスリンを手放すチャンスが皆無ということなんです。

もしかしたら2型から1型になってしまうかもしれない・・・合併症が怖い・・・という恐怖ももちろん分かっています。

なのでせいちゃんさんやぽちゃさんがブログに糖尿病の闘病記を書くことを辞める必要はないです。

私のせいで大事になってしまったので本当にそれだけはお願いします・・・。

ご迷惑おかけしました。

くぅ

投稿者 くぅです : 2007年5月23日 09:47

くぅさん

コメントありがとうございます。

くぅさんのおっしゃるように医学的には1型と2型は違いますね。

ただ、わたしは糖尿病患者同士がその区別によって、争うのがとっても嫌なのです。病態は違えど糖尿病をきちんと理解し、そして病気と向き合っている糖尿病患者同士が争う必要なんかないと思ってます。

糖尿病患者は1型、2型に関係なく孤独とも戦っていると思います。もし、戦う必要があるとするならば、それは患者同士ではなく、世の中の偏見と誤解に対してだと思っています。


「俺、糖尿病やねん。」

たったこれだけの言葉を伝えることでさえ悩んだりしますよね。また、伝えた後で伝えなければよかったと後悔することもありますよね。

ひとそれぞれの価値観がありますので、手をとって仲良くとまでは言いませんが、「型」の違いで争うことがないようになっていって欲しいとわたし自身は思っています。

お節介ながら、くぅさんは糖尿病のことでとっても辛い状態ではないのかと心配しています。ぽちゃさんはくぅさんを責めたりしていないと思いますよ。ぽちゃさんもこれまでの糖尿病の生活の中でいろいろな経験をしてらっしゃるので、くぅさんの気持ちも分かっていると思います。

それよりも、今回の件でくぅさんがより一層孤独を感じて、辛い思いをしているのではないかとそちらの方が心配です。これから先、またDMサークルに参加しようかなと思われましたらいつでも戻ってきてくださいね。

ちなみにわたしはこの糖尿病奮闘記を続けていきますよ。それではまた。

投稿者 はしもと : 2007年5月24日 02:31

こんばんわ。
先日VOXのことでコメントしたはなおかです。
古くて新しい話題ですごい論争になっているようですね。

さて、みなさんはご存じでしょうか?
「1型糖尿病歴30年」という方は、本当に「1型」か「2型」かわからないという事を。

1型の診断は抗体検査などで行います。(有名なのは抗GAD抗体ですね)そういう方は、現在はこの抗体はマイナスになっているはずなので、そもそもは2型発症で、インスリンが枯渇してインスリン依存状態になったという可能性もあります。

IDDMとNIDDMというのは現在のインスリンに対する病態を表すもので、1型2型は発症機序での分類ですよね。
ですから2型から1型になる、という表現は?です。
インスリン依存型2型糖尿病もあるし、発症初期であればインスリン非依存型1型糖尿病もありって感じですね。

VOXでは、今回より参加対象を「ヤング糖尿病」に変更しました。インスリン治療をする若い世代の2型の患者さんも来て下さればいいなあ〜今は注射を打っていなくても、これから妊娠・出産を望む方が来てくれたらいいなあと思います。

はしもとさんもまた是非お越しください。
(私を名指ししてね)
お待ちしています。

投稿者 はなおか : 2007年5月30日 00:13

はなおかさん

コメントありがとうございます。

この古くて新しい話題はこれからも続いていきそうですね。糖尿病患者が増え続けていく限りこの問題は永久に続くと思っています。

この問題を減らしていくひとつとして、世の中の糖尿病に対する偏見を減らしていくことだと思っています。

わたしは医療関係者や糖尿病患者の方と話すときは1型、2型というものを意識するのですが、ひとりの社会人として生きている中では、型の違いを意識することはないです。一般社会は糖尿病の1型、2型なんて全然気にしていないのではないでしょうか?

もし、型の違いを明確にする必要があるとするのならば、まず先に一般社会に対してだと思っています。

今度は、はなおかさんを名指しでVOXに参加させていただきますね。

投稿者 はしもと : 2007年6月 1日 18:09

こんばんわ。
返信ありがとうございます。

6月のVOXでお会いできるのを楽しみにしています。
受付とか、立っている誰かに私のことを聞いたらすぐにわかると思いますので、是非声をかけてください。

今回は中心でサポートをしてこられた青野先生が、9年目にして始めて本格的な講演をされます。ここ10年ほどの間の糖尿病医療の変遷についてお話しされる予定です。

あと、二次会にも是非ご参加くださいね。こちらの方がゆっくり話ができますしね。ドクターも10名くらいは参加されると思います。いろんな方をご紹介できるので、また世界が広がると思います。お待ちしています!

投稿者 はなおか : 2007年6月 4日 00:00

こんにちは、糖尿病療養指導士という名前を聞いたことがありますか、病院の中、糖尿病治療の病院に居られます。相談されるといいですよ。
私は、病院の外で、糖尿病の方々をフォローしている糖尿病療養指導士です。blogをご覧下さい。今後、お役にて立てれば幸いです。

投稿者 rasa : 2007年6月13日 11:00




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